2012年3月29日木曜日

知的障害者:触法行為「背景理解し支援を」 現状と課題、福祉関係者らが研修会--大津 /滋賀

 万引きや痴漢行為などの触法行為をした知的障害者らへの支援を考える研修会が10日、大津市馬場2の市立やまびこ総合支援センターで開かれた。同市内の福祉関係者らが犯罪防止の取り組みや課題を語り合った。

 法務省の06年の矯正統計年報によると、知的障害の疑いがある新規受刑者は全体の約23%を占める。刑務所から出所後、福祉サービスを利用できるよう調整している県地域生活定着支援センター(近江八幡市)の森嶋友里子さん(42)はこうした実態を説明し、「犯罪を犯した背景を支援者たちが理解することが必要。本人に居場所や役割を提供して生活を支えることも大切だ」と語った。

 障がい児者相談センターみゅう(大津市)の相談支援専門員、高木伸斉(のぶあき)さん(31)は、障害者らが性や恋愛の悩みを相談し合うサークル「MMK」を10年に立ち上げた経緯や活動を紹介。「悩みや疑問を話せる場所をつくり、生活を充実させることは犯罪防止にもつながるのでは」と投げかけた。

毎日新聞 2012年3月15日 地方版

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